「夜勤がつらい」「不規則な生活から抜け出したい」
心身への負担が大きい夜勤を減らすために、転職を考え始める看護師の方は少なくありません。しかし、勢いで転職を決めてしまうと、「思っていたのと違った」「収入が大幅に減ってしまった」といった後悔につながる可能性もあります。
ここでは、夜勤を減らす目的で転職活動を始める前に、ぜひ考えておきたいポイントをまとめました。
1. なぜ夜勤を減らしたいのか?理由を深掘りする
まず、あなたが「夜勤を減らしたい」と考える根本的な理由は何でしょうか?
- 体調面の問題: 睡眠不足、疲労感、自律神経の乱れなど
- 精神的な負担: プレッシャー、緊張感、孤独感など
- プライベートとの両立: 家族や友人との時間が合わない、趣味の時間が取れないなど
- 将来への不安: 長期的に夜勤を続けることへの健康不安など
理由を明確にすることで、転職先に求める条件(勤務時間、業務内容、職場の雰囲気など)が具体化し、ミスマッチを防ぐことができます。単に「夜勤がない」というだけでなく、「どんな働き方を実現したいか」を考えることが重要です。
2. 収入の変化をシミュレーションする
夜勤が減る、または無くなることによる最も大きな変化の一つが「収入」です。夜勤手当は給与の大きな部分を占めていることが多く、日勤のみの職場へ転職すると、年収が数十万円単位で減少するケースも珍しくありません。
- 現在の給与明細を確認し、夜勤手当がいくらなのか把握する。
- 転職後の想定年収と、現在の生活費を照らし合わせ、生活にどの程度影響が出るか試算する。
- 収入減をカバーする方法はあるか検討する。(例:固定費の見直し、副業など)
転職による収入減を受け入れられるか、あるいは他の方法で補う必要があるのか、事前にしっかり検討しましょう。収入面の不安がある方は、転職や副業に関する情報収集も有効です。例えば、看護師が転職・副業で収入アップを目指すなら「働くナースの収入革命」 のようなサイトで、看護師のキャリアや収入に関する情報を得るのも一つの手です。
3. 夜勤の少ない職場を知る
夜勤がない、または少ない働き方が可能な職場には、どのような選択肢があるのでしょうか?
- クリニック・診療所: 外来が中心のため、基本的に日勤のみ。専門分野に特化している場合も多い。
- 健診センター・人間ドック: 予約制でスケジュールが安定。予防医療に関心がある人向け。
- デイサービス・通所リハビリ: 利用者さんの日中の活動をサポート。介護業務の比重が高い場合も。
- 訪問看護ステーション: 日勤が基本だが、オンコール体制がある場合も。利用者さんとじっくり向き合える。
- 保育園・学校: 子どもたちの健康管理が主な業務。勤務時間が規則的。
- 企業(産業看護師): 社員の健康管理や健康相談。デスクワークも多い。
- 病院の外来・手術室・検査部門など: 病棟勤務に比べ夜勤が少ない、またはない部署。
それぞれの職場で求められるスキルや役割、給与水準、メリット・デメリットは異なります。自分の経験や興味、キャリアプランに合った職場をリサーチしましょう。
4. 転職活動の進め方を考える
情報収集や自己分析が進んだら、具体的な転職活動に移ります。
- 情報収集: 求人サイト、転職エージェント、知人の紹介など、様々な方法で求人情報を集める。特に、看護師専門の転職エージェントは、非公開求人や内部情報に詳しい場合が多い。
- 応募書類の準備: 履歴書や職務経歴書を作成する。なぜ夜勤を減らしたいのか、そして新しい職場でどのように貢献したいのかを、ポジティブな表現で伝えることが重要。
- 面接対策: 想定される質問への回答を準備する。勤務時間や業務内容について、不明な点は面接時にしっかり確認する。
焦らず、納得のいく転職先が見つかるまで、じっくりと活動を進めることが大切です。
まとめ
夜勤を減らすための転職は、より自分らしい働き方や生活を実現するための大きな一歩です。しかし、その決断には慎重な検討が不可欠です。
「なぜ転職したいのか」という動機を明確にし、収入面や働き方の変化を具体的にシミュレーションした上で、自分に合った職場を探しましょう。十分な情報収集と準備を行うことで、後悔のない、満足度の高い転職を実現できるはずです。